学祖 住田 智見 先生
「共なるいのち」を生きる。
『人間』は文字通り、他者とのかかわりの中で、それぞれの生を営んでいます。
他者が在るからこそ自分も在るという「関係的存在」。
それが私たち人間の在り方にほかなりません。
しかし、このような関係的存在を生きる私たちは、他者との間に、
確かな結びつきを持てているでしょうか。
本当に豊かな関係を生ききれているのでしょうか。
弱い者がいじめられたり、異なる ことによる排除や差別があったり。
むしろ現実は、
本来あるべき「共生」ということとは遙かに遠い生き方をしているのではないでしょうか。
他者へ、社会へと働きかける中から、
「関係的存在」としての私たちの在り方に正しく目覚め、
あらゆる差異(ちがい)を認め合い、
それぞれの個性が輝くような豊かな関係を取り戻していく歩みが始まります。
この歩みこそが「共なるいのち」を生きることへの関係回復の歩みであり、
同朋学園 に学ぶ私たちに願われていることなのです。
幼稚園、高校、大学、それぞれのステージで私たちはこの願いに目覚め、
学び続けています。